合格配線チェッカーなるものを使うか迷うところ・・・。
合格配線チェッカーを使ってみるのはどうか
合格配線チェッカーという便利ツールをご存知でしょうか?
これはホーザンから出されているいわゆる第二種電気工事士の技能試験に合格するための便利なツールで配線がきちんとされているかをチェックできるものです。
誤配線や極性などが違っているとちゃんとLEDが点灯してくれません。
なかなか考えられたツールでよく誤配線をする人にとっては誤配線をなくしていく上では重宝するものです。
合格配線チェッカーの使い方
これがホーザン 合格配線チェッカー の一式です。
入っているものは
コンセントチェッカー
ランプレセプタクルチェッカー
引掛けシーリングチェッカー
施工省略チェッカー
電源となる電池ボックスです。
まず、公表問題を作成します。
電源部分を剥ぎ取り乾電池ボックスから出ているコネクタの接続します。
引掛けシーリングがあるなら「引掛けシーリングチェッカー」を装着し、レセプタクルがあるなら同じように「ランプレセプタクルチェッカー」を付けます。施工省略部分があるなら「施工省略チェッカー」もつけます。
スイッチを動作させて、それぞれのLEDが点灯すれば配線は合っています。
優れものは、コンセント部分の極性違いをきちんと教えてくれるということです。つまり、極性があっていればLEDが点灯しますが極性が違っていれば点灯しないということです。
これは、直流の乾電池を生かしたチェッカーと言えます。実際のところ交流だと部屋の裏側に隠れてしまうコンセントの極性が違っていても電気は点灯しますから・・・。
交流での極性違いは検電器で発見できるので裏側に隠れても検査の時は分かってしまいます。
合格配線チェッカーはどこまで使えるものなのか
公表問題は13問あります。問題には様々な要素が入って構成されています。その中には200V回路やパイロットランプを使った同時点滅回路などがあります。
ホーザンの説明によると
本製品では「パイロットランプ」「200V回路」「アース回路」の配線確認はできません
となっています。
普通の100V回路なら機能を十分発揮できるのですが、パイロットランプ回路では確認できないとなると痛いですね。
ECQ講習会に参加される方の多くが結線間違いをするのがパイロットランプ同時点滅の回路なのです。しかも同時点滅の回路の渡り線の使い方もいくつかあるため誤配線する人が多いのです。
このことを考えると機能的には優れているものの、肝心なところをチェックできないのは残念といえます。
ECQに参加された方の中にこの「合格配線チェッカー」を持参された方がいました。3路スイッチの問題を作ったところで、このチェッカーを接続して確認しました。見事3路スイッチの回路が正解となって一安心です。
この方もパイロットランプの回路では使えないと言っておられました。
通常の回路でも「合格配線チェッカー」に頼りすぎは注意
ただこれに頼りすぎると痛い目にあう可能性がある。
どう言うことだろうか?
例えば、下の2つの複線図に合格チェッカーを使ってみると
どちらも接続された点灯器具がスイッチによって点灯することになり、電気の流れ的には問題がないことになる。
では、試験ではどちらの複線図でも合格するのだろうか?
気が付かれた方はすでにどちらが不合格かお分かりだと思います。
上の配線図が正解です。
下の複線図は施工条件の基本となっている非接地側電線が黒線でなければいけませんが、途中で赤線に変わっています。
合格チェッカーではきちんと作動するのですが、試験的には不合格になってしまうのです。
合格チェッカーを使用される方はこうした条件をも忘れずにしっかり配線すれば大いに役立つものと思います。
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合格配線チェッカーのまとめ
ホーザンもパイロットランプには使えないことを認めているのでパイロットランプ回路は最初から使わないこととして、ほかの回路には十分使えるので誤配線が多い人は配線ミスがなくなるまでは使ってみるのもいいでしょう。
実際に自分で組んだ回路がきちんと動作するとなにかしら嬉しいものです。こんなちょっとした感動が味わえるのもいいかもしれません。
子供がいるなら学校で習う電気の勉強にも役立つでしょう。子供思いの方は自分の合格と合わせて使ってみてもいいかも。
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