電気工事|漏電検査をHIOKI リーククランプメータ CM4001実施だがこれって漏電??

電気工事|漏電検査をHIOKI リーククランプメータ CM4001実施だがこれって漏電??

漏電検査

今回、HIOKI リーククランプメータ CM4001を使って漏電検査をしてみました。CM4001は漏電のアンペアのしきい値を設定できます。1mmA以内なら絶縁も一応良好とすることになっております。

漏電ブレーカーには30ミリアンペアで0.1秒で作動するものが取り付けられています。ので一応しきい値を20ミリアンペアに設定して漏電電流が20ミリアンペアを超えたら赤表示でクランプメーターが知らせてくれるというものです。

HIOKI リーククランプメータ CM4001

このクランプメータは狭い所でも電線が挟みやすいのが特徴です。

漏電検査クランプメーター

絶縁も良好で、漏電していない時はN線とL線の行き帰りが同じなので0ミリアンペアになります。

クランプメーター検査中

設定したしきい値を超えた場合の表示が音と赤表示で知らせてくれます。下の写真の回路は回路5です。

この回路は回路1ですが何やら信じられない数値が出ています。これって本当に漏電してるのかな?

漏電電流?




これは漏電なのか?今度は確認のため絶縁抵抗を測ってみて確認してみます

漏電していれば絶縁状況も悪いはず。それで絶縁抵抗計で抵抗を測ってみます。

まずは漏電していない正常の回路の絶縁抵抗です。この分電盤はコンパクトブレーカーなのでまずはブレーカーを落とし活線から切り離します。それからN線L線をブレーカーから引き抜きます。

NLを短絡させた状態で抵抗を測ってみると絶縁が良好なため無限大になっています。

sanwa (三和電気計器) 絶縁抵抗計 PDM5219S

メガー

問題のあった回路1の絶縁抵抗を同じ方法で測ってみるとこれまた信じられない数値が・・・

絶縁測定

これって本当に漏電なのか?

漏電クランプメーターの数値と、絶縁抵抗の異常数値を見ると、たんに漏電しているとは考えにくい原因があるようです。でも本当に屋根裏で漏電が起きていて絶縁破壊が起きていたら大変なことになるので屋根裏に上り確認作業をすることにしました。異常を示す回路をたどっていきます。

漏電検査中

漏れ電流

ここまでたどってくるとどうやら3路スイッチ回路に何か問題があるようです。

ジョイントボックス結線




怪しい回路を特定したので3路スイッチ部分を再度確認します

3路スイッチとコンセント及び片切スイッチの部分を検査します。下のクランプメーターではコンセント部分と3路スイッチ部分で異常があるようです。実際この掴み方は漏電クランプの使用としては疑問ですが・・・

スイッチ部分

通常正しい漏電クランプメーターの測り方はこうです。

漏電検査

それで、3路スイッチ部分が回路5でコンセント部分が回路1ということが分かり、この部分で何か関連しあって2つの回路で異常が見られたのかもということで調べ、渡り線を取り外しました。

渡線不可

3路スイッチの電源側は天井裏できちんと接続されていました。なのでコンセントの非接地側から3路の電源を取ったことによって不都合が生じたようです。渡り線を外した後再度分電盤で回路1と回路5の漏電状態をチェックしてみました。結果は

漏電解消

まとめ

今回CM4001という漏電クランプメーターで分電盤回路をすべて当たったところ回路1と回路5で異常が見られました。異常な数値であったので回路を天井裏で確認していき、問題の回路を特定できました。

この結果最終的にはHIOKI ACリーククランプメータ CM4001が役に立ったことです。

こんなこともあるんだなぁと言うのが分かり良い経験になりました。この検査をしなければ3路スイッチ部分の結線の仕方にも気づかないままでした。

全体の漏電チェックは動画でご覧ください。

50年前の漏電ブレーカー使用の分電盤ボックスを危険なため入替しました の記事も参照

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