合格クリップを検証|使い勝手は??
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合格クリップ正直、とりあえず使い勝手はどうなの?
今回はホーザン 合格クリップ P-926を検証しました。
ECQ講習会に参加される方の中には、セットの中に未開封のままの合格クリップが入ったままの人もいる。
せっかく買ったのだから、クリップを使用しようと結線箇所全部に飾りのように付けて圧着前の段階に入っている人もいる。
合格クリップは有用か?
何でも使ってみなければ分かりません。
使い方は選択ハサミのようにクリップを握ると2番目の穴が広がります。そこに圧着したい電線をいわばまとめて挟んで被覆を揃えます。
被覆がそろったところで圧着ペンチで圧着します。この時に、力の弱い女性などは片手で被覆をつかみ、もう一方の手で圧着ペンチを持たなければいけないので、圧着の際に両手が使えるということでこのクリップがあると助かるというわけです。
ECQ講習に参加した女性の方々は握力という点ではどうしても男性にはかないません。「中」を圧着しなければいけない接続箇所で片手で電線を握り片手で圧着工具を使うのはなかなか至難の業です。
実際に4本を「中」で圧着する時に失敗しがちなのは、圧着工具を握りしめてくる段階で電線をつかんでいた手を早めに離して工具に両手を使ってしまうのです。この時、つまり、早めに電線を掴んでいた手を離した時、被覆の位置がずれてしまい欠陥対象となるスリーブの下端から10ミリ以上心線が見えてしまうのです。
女性だけでなく男性の方も普段工具を使ったりしたりしない仕事をしている方も同じように「中」の圧着では被覆のずれが生じて欠陥対象になってしまいます。
こうした点を考えると合格クリップは圧着の際、両手を使えるということでは有用といえます。
すべての接続箇所にクリップは必要?
受講者の中には全ての接続箇所でこのクリップを使用される方もいます。
その理由としては、圧着する前に接続か間違っていないかすべてをクリップすることにおいて確認することができるということです。確かに圧着していくうちに1本余った電線が出てきた時にはやり直しが必要となるからです。
慎重に行く上では確かに有用と言えます。
公表問題の中の4路スイッチを使った回路の問題では全部で10か所の接続箇所がありすべてクリップを使うことになります。
技能講習会を観察していると、アウトレットボックス内でにすべてでこのクリップを使用するとかえってクリップが邪魔になってしまい作業効率が落ちることもあります。
候補問題作成にクリップをすべて使って35分使ってしまっている人はこのクリップの使い方を制限することにより10分ほどは短縮できる可能性があります。
2本の圧着や、2本の差し込みなどは実際のところ片手の指でのクリップで十分でしょう。差し込み方コネクタを使用する個所ではクリップはないほうが効率的です。
合格クリップはどこで使うのが有効か
ECQ講習会では握力があるなら合格クリップを使わなくても作業をすすめられるよう指導しています。
一方、使用するなら、4本などを「中」で圧着する場合のみ使用する方法があります。
下の写真は女性の受講者が4本圧着の箇所だけ使用しているところです。
4本圧着が終わればすぐにクリップを外してしまいましょう。
4本をまとめるのは確かに少々時間がかかります。慣れないと圧着に力を入れる寸前で1本がするりと抜けて心線が見えすぎてしまうことがあり、欠陥につながってしまいます。おそらく練習段階でみなさんも経験されたことと思います。
工具にしても器具にしても慣れることが一番なのです。
合格クリップを使用しないことではなくやはり、自分のレベルや時間制限などを考慮して決めることです。
このクリップを使用するにあたっては講習会に参加されたみなさんによって使い方がいろいろあったのでどの使い方がいいかは皆さんにお任せするとして・・。
参考記事
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