電気工事|絶縁抵抗測定で線間抵抗がゼロになる原因の一つ
電気工事|絶縁抵抗測定で線間抵抗がゼロになる原因の一つ
絶縁抵抗の測定で主に行うのは大地間の測定です。線間抵抗測定はどちらかというと新築などの場合の竣工検査の時に行う場合があると思います。電気を流す前に線間抵抗を測っておくことによってトラブルを避けることが出来るからです。
今回は仮設の回路を作成して絶縁抵抗の線間抵抗がゼロになってしまう原因の一つをわざと作ってみました。
下の写真はメガで測った線間の絶縁抵抗ですがゼロに張りが動いていくものですが、最終的にはゼロになりました。
まずはこの現象を作るために仮設の回路を作成してみました。
この回路にブレーカーを2つ使用し、ブレーカーの1番をコンセント回路、2番目を換気扇と照明回路にしてみました。
コンセント回路を2か所設置しました。右側と左側に設置です。
この状態で線間の抵抗を測るわけですが、ブレーカーを落とします。仮設のものなので実際には電気は流れてはいません。
測定レンジを125V に合わせておきます。
ブレーカーを落としてコンセント回路の線間絶縁抵抗を測定します。
コンセントには電気器具が何も接続されていませんので絶縁が良好であれば抵抗値は無限大になります。竣工検査の時に無限大になっていれば回路に問題はないとされます。
回路に問題があると線間の絶縁抵抗の値が変わってきます。今回はわざと問題のある回路にしたので抵抗値がゼロになりました。原因は?
コンセント回路のVA線に膨らみが見えます。この壁の表に回ってみましょう。
表側の壁に分かりやすいようにネジがありますが、このネジがVA線のど真ん中にねじ込まれている状態です。
つまり、ネジが打ち込まれたために回路内でショートする状態になっています。もちろんこの状態で電気を流せば即ブレーカーが落ちます。
新築では裏側で電気配線をしたあとボードが張られる工程になっている場合がほとんどです。そうあることではありませんがVA線にネジが入ってしまうことも考えられます。
電気工事がすべて終わり電気を流す前に線間の絶縁抵抗を測っておくことによりショートさせてしまうことを避けられます。壁が貼られた後にこんな状況が生じているとあとで手直しするのが大変です。もちろん放置はできません。
絶縁抵抗測定のほとんどは大地間の測定になりますが線間の測定も大切であることにはかわりはありません。
この測定の動画