第二種電気工事士技能試験|4路スイッチの問題は本当に合格率が落ちるのか?
目次
4路スイッチの問題は合格率を下げるのでしょうか
平成29年度の第二種電気工事士の下期技能試験が終わり、合格率が試験センターにより公開された。
それによると、7番(4路スイッチ)の問題が出題された九州で合格率が57.9%と60%を下回った
また、関東の一部でもこの7番の4路スイッチの問題が出題された。関東の場合は他に10番と4番も出題されました。
下記の表によると関東では61%の合格率で、九州では57.9%となっている。
※試験センター抜粋※
では、本当に4路スイッチの問題は合格率を下げるのでしょうか?
4路スイッチの回路自体を理解することが難しいのでしょうか?
4路の問題の作業量が多いためでしょうか
4路スイッチの問題は合格率を下げるのでしょうか
確かに平成29年度の下期の合格率の中で7番が出題された九州の合格率が低いことは数字で分かることです。
昨年からは、全国統一の1問だけでなく、地区に分かれていくつかの問題が出されるようになった。
しかし、以前には全国で1問だけが出題された出題方法の時にもこの4路スイッチの問題が出題された。
その時の合格率はどうだっただろうか?試験センターが公開した資料はこのようなものでした。
平成25年度上期試験の7月27日、北海道から沖縄に至るまで同じ問題として出題されたのが4路スイッチの問題でした。
合格率に注目してください!
最低の地域でも77.1%であり、
最高は九州の84.4%でした!平均は79.7%と大変高い合格率の問題だったのです。
同じ4路スイッチの問題でも作業量がちがうのでは?
同じ4路スイッチの問題でも問題図面によって作業量が違うので合格率が左右されたのだろうか
平成25年度の問題は
平成29年度の4路の問題は
問題を比べて見ると、確かに平成29年度のほうがパーツが2か所も多いことに気づきます。
追加されている2パーツは施工省略となっている「イ」の器具に行く2心とジョイントボックス間を接続する3心です。
追加されたこの2パーツを作成するのにかかる時間は3分ほどです。
追加されたパーツにより、接続も7か所から10か所に増えています。この接続に余分に2分かかったとすると、平成25年度の4路の問題よりも5分は余分にかかることになるでしょう。
確かにこの作業量が完成時間に響いたという方も・・。
平成29年度から実施された欠陥がないものだけが合格するという基準の採用も合格率に影響か?
ECQの講習会では29年度の7番の作成時間は他の問題と比べて特に時間が多くかかる問題ではなかったと言えます。
慣れてくれば25分前後でほとんどの方が完成しています。
問題は4路スイッチの回路構成を理解していれば時間をかなり短縮できるはずだが、4路の特徴を理解していないとかなり接続の時点で時間を無駄にしてしまうことになる。
今回の4路スイッチの問題で合格率が下がった原因はやはり、平成29年度から実施された欠陥がないことが合格に条件になったことではないだろうか。
25年度においては「軽欠陥」なるものが2か所まで許されたことにより、合格できた人ももし、29年度に受けていたら不合格になっていたかもしれないと言うことです。
7番の問題に限らず、他の問題においても欠陥をなくしての合格率は下がっているようにも見受けられます。
平成30年度もこの4路スイッチの問題は別の地域で出題される可能性が予想されます。
今年の合格率から7番の4路スイッチが来ても大丈夫のようにしっかりとマスターしておくことが必要。
平成30年度からは上期と下期の両方を受験できることになったので上期で落ちてもまぁいいやと言う思いではなく、上期で合格を目指す勢いで臨みましょう。