リングスリーブ圧着

第二種電気工事士技能試験では,リングスリーブ(E型)を使用して電線相互を圧着して接続します。

2種の試験の場合「リングスリーブ」のうち,小,中,2種類のリングスリーブが用いられます。大のスリーブが用いられることはないと思ってよいでしょう。

適切な圧着を行うため,終端接続する「電線の径」と「接続す る本数」に応じて,リングスリーブを選択する必要があります。

リングスリーブ用圧着工具

リングスリーブ用圧着工具(JIS G 9711:1982・1990・1997適合品

リングスリーブの圧着は、リングスリーブにJIS C 9711に適合する圧着マークが刻印されることが求められます。

リングスリーブ用圧着工具は、JISの「屋内配線用電線接続工具・手動片手式工具・リングスリ一ブ用」

(JIS C 9711:1982・1990・1997)の規格のもの(握り部分の色が黄色のもの)を使用すれぱ、この圧着マークが刻印されます。○、小、中、の刻印が明確にでるものを用意してください

圧着工具の握り部分が黄色のものとは

写真を見てわかるとおり握りの部分が黄色になっています。ホームセンターなどでは親切に第二種電気工事技能工具と表示してくれてありますよ。 圧着工具
リングスリーブ用圧着工具 

 

なお、上記以外のリングスリーブ用圧着工具(1982年より以前のJIS規格のリングスリーブ用圧着工具を含む。)で圧着し、リングスリーブに圧着マークが刻印されない場合欠陥の対象となります。



圧着マークはどのようにして決めるのでしょうか。

試験センターでは一般の電気工事のための詳しい情報を提供しておりますが、ここは2種の試験に出るであろう部分だけを取り上げます。

■ φ1.6㎜ が2本なら    小タイプ 刻印は「〇」

■ φ1.6㎜が3本~4本なら  小タイプ 刻印は「小」

■ φ2.0㎜1本+φ1.6㎜1~2本なら 小タイプ 刻印は「小」

■ φ2.0㎜が2本なら 小タイプ 刻印は「小」

■ φ2.0㎜1本+φ1.6㎜3本なら 中タイプ 刻印は「中」

■ φ2.0㎜が2本とφ1.6㎜が1本なら 中タイプ 刻印は「中」

 刻印が丸

1.6 2本と書かれた極小部分で圧着すると ○のマークが刻印された

圧着する時には工具の握り部分の手前でまず軽くつぶします。それから、握りの柄の広い部分に持ちかえ刻印が出るよう握り込みます。握り込むことによってハンドルが開くようになります。圧着工具とリングスリーブに慣れましょう。

リングスリーブがずれないようにする

スリーブを入れる時は広がっているほうから入れ、被覆から2㎜程度あけます。人差し指で被覆とスリーブを調整して動かないようにし圧着します。

上端から5ミリ以上残さない

圧着後は電線を切断します。上端から5ミリ以上出ていると欠陥です。ホーザンP958で切断すると左のように非常にきれいに切断できます。



ペンチでの切断もできますが電工ペンチの種類によっては2ミリ3心を切るのに力がいる場合があります。2ミリ3心切断能力が仕様にないペンチがセットで出されているものもあります。切断能力がないと言っても切れないわけではないのでそういう場合は力をしっかり入れて切りましょう。
エビ リングスリーブ(E)用ミニ圧着工具 使用範囲小(1.6×2)・小・中 AK17MA2

ホーザン(HOZAN) 圧着工具 適応サイズ小(1.6×2)/小/中 P-737

      

4本圧着をスムーズに行うには

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